<引用元:ニューヨーク・ポスト 2021.2.9>
ホワイトハウスは9日、民主党議員による暴力と騒乱の呼びかけを非難することを拒否し、バイデン大統領は「堂々巡りの議論」については「見解を述べ」ないと述べた。
ドナルド・トランプ前大統領の2度目の弾劾裁判が始まろうとする中、9日午後の会見でホワイトハウスのジェン・サキ報道官は、議会民主党による扇動的な発言に関してバイデン政権がどう感じているかについて追及を受けた。
審理前の説明で、トランプの弁護団はマキシン・ウォーターズ下院議員(民主党、カリフォルニア)による2018年のコメントを指摘した。ウォーターズ議員は集会で支持者らに、子供を分断する国境政策を支持していることについてトランプ政権高官に立ち向かって嫌がらせするよう呼びかけていた。
NBCニュースの記者であるクリスティン・ウェルカーは、バイデンの上級顧問であるセドリック・リッチモンドが、「そうした意見を表明する憲法上の権利」があると述べてウォーターズを擁護さえしていたことを指摘した。
「ではホワイトハウスはそれがどう違うと考えているのですか?」とウェルカーはサキに質問した。
「ジョー・バイデンは大統領です。彼は専門家ではありません。堂々巡りの議論について見解を述べることはありませんし、それらに注意を向けてもいません。上院でやっていることです」とサキは答えた。
サキは大統領自身の党が追及している弾劾裁判や、それが憲法違反であるかどうかについてもコメントを拒否し、「それは我々が見解を述べるべきことではないと思います」と語った。
8日トランプの弁護団は、下院民主党幹部は「最近の自分たち自身のメンバーによる公の場での発言」を考慮に入れずに、1月6日の議事堂暴動前の「大統領の言葉の選び方に対して恐怖をでっち上げた」と非難した。
下院は先月、5人の死者を出した占拠事件をトランプが扇動したというたった1つの容疑でトランプに弾劾の告発を行った。
前大統領の弁護団は、ナンシー・ペロシ下院議長(民主党、カリフォルニア)自身が2018年の記者会見で、トランプの移民政策をめぐってなぜ全米で「暴動」が起こらないのか理解できないと述べたことを指摘した。
ペロシは記者に「(暴動が)もしかしたら起こるかもしれない」と語っていた。
トランプ弁護団はこう続けた。「政治的暴力が昨年夏に高まる中、アヤンナ・プレスリー下院議員はテレビの全国放送に登場し『町で騒乱が起こる必要がある』と述べた」
ランド・ポール上院議員(共和党、ケンタッキー)も、民主党は共和党とトランプ側近に対して独自ブランドの暴力を推進したと非難し、2020年の暴動の際には沈黙していたと述べた。
「だが反対側はどこにいるのか?昨年政治的暴力によって我々の町が破壊され、多くの場所では人々が町で食事をすることも歩くこともままならなかった時、彼らはみなどこにいたのか?その時会社は焼かれ、人々は負傷したり群衆に殺されたりしていたが?」とポールは書いた。
ポール夫妻は2020年8月にワシントンD.C.でブラック・ライブズ・マター抗議者の群衆に取り囲まれ、その厳しい状況で命の危険を感じたと述べた。