<引用元:ニューヨーク・ポスト 2020.4.5>
米国の医療用防護具のトップ製造業者は、コロナウイルスのパンデミックが高まる中で中国が自社製品の同国からの輸出を禁止していたとホワイトハウスに伝えた――と同時に北京は個人用防護具(PPE)の「世界市場を独占」しようとしていたことを本紙は掴んだ。
今トランプ政権はその疑惑について中国に対する法的措置を検討している、とトランプ大統領の弁護士は5日に語った。
「刑法では、殺人と同じレベルに匹敵する」とトランプ再選のための選挙陣営の上級法律顧問、ジェンナ・エリスは語った。
「人が死んでいる。中国のような故意の、冷酷な、計画的な行動を取った場合、これは第1級殺人罪とみなされる」
エリスは、欧州人権裁判所への提訴や、「国連を通じて」取り組むことを含めた選択肢が検討されていると述べた。
3Mとハネウェルの幹部は、中国政府が1月に、自社の中国工場で製造するN95保護マスク、手袋、他の備品の輸出をブロックし始めたと米国当局者に述べた。
中国は製造業者に標準的な卸売りレートを支払ったが、極めて重要な製品を自分たち以外に販売することを禁じたと当局は語った。
中国がPPE輸出を厳しく取り締まったのと同時期に、インターネットで発表された公式データから、同国は1月24日から2月29日までの間に「疫病防止・抑制用具」を24億6千万個輸入したことが明らかになっている。
約12億ドルに相当する用具には、20億個以上のマスクと2,500万個以上の「防護服」製品が含まれ、オーストラリア、ブラジル、カンボジアだけでなくEUからも輸入されていたと当局者は述べた。
「中国自体の税関のデータが、購入の大幅な増加によって手袋、ゴーグル、マスクといったPPEの世界市場を独占しようと試みていたことを示している――同時に世界最大のPPE生産国である中国は輸出を制限していたのだ」と当局者は述べた。
先週トランプは国防生産法を行使して、ミネソタ州セントポールに拠点を持つ3Mに、連邦緊急事態管理庁に対するN95防護マスクの生産を優先するよう命令した。
米中経済安保調査委員会のある創設メンバーは状況を認め、中国の工作によって米国の病院は「この危機と戦うためのPPEが欠乏」していると述べた。
「中国は自国の能力を高めるだけでなく、世界中の生産国を犠牲にしてそれを実行しようという政策を実行していると、我々は理解している」とディック・ゲッパード元下院議員(民主党・ミズーリ州)の元側近、マイケル・ウェッセルは語った。
「危機に対処しようという要求が高まっている時、中国は自国で使用するために全ての製品を整えていた」
ウェッセルは、「中国の行動の一部はおそらく違法だが、危機のさなかに提訴しても入院して人工呼吸器を付けている患者にはほとんど無意味だ――PPEが利用できたなら入院することもなかったかもしれないが」と述べた。
またウェッセルは、中国は最近PPEの輸出を緩和し始めたと述べた。「彼らはそれをソフトパワーのために利用している。我々が直面している問題の一部は中国の政策の直接の結果だというのに、米国人の機嫌を取ろうとして、それが人道的なジェスチャーだと実質的には言っている」
(以下略)