<引用元:ナショナル・レビュー 2020.3.26>
中国がスペインとチェコ共和国に供給したコロナウイルス簡易検査キットの大部分が、欠陥品であると現地の報道機関が報じた。
チェコの地方ニュースサイト、Expats.czによると、今月初めに中国がチェコ共和国に届けた15万個の携帯型コロナウイルス簡易検査キットのうち、最大80パーセントが欠陥品だった。検査キットは10分から15分で結果を出すことができるものだが、通常他のテストよりも不正確だ。高いエラー率のために、同国は今後も1日約900件実施できる従来の研究機関の検査に頼ることになる。
同国の保健省は10万個の検査キットに54万6千ドルを支払っており、内務省はそれ以外の5万個分を支払った。
ヤン・ハマーチェク副首相兼内務大臣は、多くの検査キットが欠陥品だったことが発見されたことを軽視しており、間違った検査方法が原因である可能性があり、「一定期間病気が広まっている時」や「14日間の隔離から復帰する」時に使用できると述べた。
「私の考えでは、これは検査キットが使えないというスキャンダラスな発覚のようなものではない」とハマーチェクは語った。
一方スペインでは、56,000人のコロナウイルス感染者と4,000人以上の死者が出ており、イタリアに次いで世界で2番目に高い死亡率となっている。スペインの El Pais紙によると、同国が中国のBioeasyから購入したコロナウイルス簡易検査キットが、わずか30パーセントしか正確にウイルスを検知しないことがわかった。
スペインの保健警告・緊急センターのフェルナンド・シモン所長は、スペインで9千個の検査キットを使用したが、エラー率が高いことから返品すると述べた。
検査キットで実施した調査で高いエラー率が発見されたため、スペイン感染症・臨床微生物学学会は、検査キットを使用しないよう公式に勧告した。
在スペイン中国大使館は、Bioeasy社の製品は、中国がウイルス発生国に供給している製品に含まれていないと主張した。