<引用元:ニューヨーク・ポスト 2019.12.11>社説
「我々が発見した行為はこれに関わった者の無実を証明するものではない」と、司法省のマイケル・ホロウィッツ監察官は11日に証言した――FBIのジム・コミー元長官に対する直接の非難となるものだ。
ホロウィッツは、2016年のトランプ陣営に対する捜査、「クロスファイア・ハリケーン」でのFBIと司法省の不正行為に関する自身の報告書を、上院司法委員会に最初から最後まで説明した。ジョン・ケネディ上院議員が表現したように、結論としては「ミスファイア(不発)・ハリケーン」としたほうが正確だっだだろう。
怒りは、かつてトランプの外交政策アドバイザーだったカーター・ページをスパイするための申請における「17の重大な過失」をはるかに超えていた。ホロウィッツはFBIの違反を「上から下まであらゆるところで」見つけた。
コミーは報告書が、偏向や不適切な動機が捜査の意思決定に影響を与えたという証拠に何も言及していないという理由で、自分自身とFBIでの自身の指導の無実が証明されたと主張している。
だが偶然の不手際が、FBIの嘘、虚偽の説明、そして過剰な行動をどう説明するのかは理解しがたい。「全く無能だったか意図されていたか、あるいはその中間のどれかだ」とホロウィッツは証言した。
規則(と法律)では、ページの盗聴にOKをもらうために外国情報監視法の裁判所を欺くことは明確に禁じられていた――それがFBIの行ったことであり、司法省幹部も繰り返された偽装に対して無知であるか無関心であるかのどちらかだった。
そうした偽装には、ページが過去のロシアのスパイ行為を暴くために自由に取り組んでいた事実や、スティール文書――FISA令状のための重要な根拠――が肥溜めのようなものだと捜査官が即座に気づいていたことを隠ぺいしたことが含まれる。
規則では捜査官がマスコミに大々的に――また虚偽を――リークすることも許されていなかったが、チーム・トランプがモスクワと共謀したのではないかと法執行者が疑うだけの重大な根拠があったと、国民に思わせる結果となった。
その嘘によってトランプの大統領としての3年間が奪われた――しかも3年間の捜査では共謀のわずかな証拠すら見つからなかった。
確かに、ポール・マナフォートとそのパートナーは無関係の犯罪で刑務所行きになったし、捜査官に対する虚偽供述で捜査過程の違反に対して有罪を認めた者も他にいた。だがその全てがトランプ陣営とは無関係のものだった。
ホロウィッツは米国の法執行機関幹部が、メディアの力を借りてほとんど大統領の足元を狙い撃ちするようなスキャンダルをでっち上げたことを明らかにしている。我々はジョン・ダーラム連邦検察官が大規模な捜査を完了させて起訴が行われることを期待している。