<引用元:FOXニュース 2019.10.28>
ISISに監禁され殺害された援助活動家のカイラ・ミューラーの家族は27日、トランプ大統領と、ISIS指導者アブバクル・アル・バグダディを死に追い込んだ大胆な急襲を成功させた特殊部隊を称賛した――がまた、ミューラー監禁に対するオバマ大統領の対応に関しては厳しく非難した。
ミューラー(26歳)はアリゾナ州プレスコット出身の人道的活動家で、2013年のシリアでの流血の内乱の時、アレッポの病院を去ろうとしているところを捕らえられた。彼女は18カ月後に死亡するまでアル・バグダディ本人から拷問と強姦を受けたと考えられている。
今週イドリブの隠れ家でアル・バグダディが死亡することになった任務の名前は、ミューラーの名前にちなんでつけられた、とロバート・オブライエン国家安全保障担当補佐官は27日朝の「ミート・ザ・プレス」で語った。
「統合参謀本部のミリー議長が行ったことの1つは、アル・バグダディ打倒任務の名前をカイラ・ミューラーの名にちなんで、彼女の受けた苦しみにちなんでつけたことだった」とオブライエンは話した。「そしてそれは人々が知っておくべきことだ。だが非常に残酷に殺されたそうした米国人に対して、大統領が指摘したように、正義がもたらされた」
女性の母親、マーシャ・ミューラーはトランプ大統領と、隠れ家を急襲した特殊作戦部隊を称賛し、「オバマにトランプほどの決断力があれば」娘はまだ生きていたかもしれない、とアリゾナ・リパブリック紙に述べた。
カイラ・ミューラーの両親は27日、ISIS指導者の死によって、娘に起きたことに関するもっと多くの答えが解明されることを願うと述べた。過激派が送った写真によって娘の死を確認してはいたが、遺体は回収されなかった。
「娘は多くの監獄に収容された。独房に収容されていた。拷問を受けた。脅迫された。最終的にアル・バグダディ自身から強姦された」とカイラの父、カール・ミューラーは27日、アリゾナ・リパブリック紙に語った。
オバマ政権は、ISISの簡易監獄に収容されていた4人の拘留者を標的とする2015年に報じられた救出任務をめぐって批判を受けた。
だが米特殊部隊が隠れ家を急襲した時、人質はすでにいなくなっていた。関係者と急襲に従事した人たちの中には、任務にゴーサインを与えることにホワイトハウスが迅速に動かなかったことを責める声もあった。
人質がいる可能性のある場所を――建物を含めて――当局に提供する具体的な情報が5月の終わりに浮上していた、と当時消息筋はFOXニュースに伝えた。その情報は「有力」で、「具体的」であり、「傷みやすい」と説明されていたが、ホワイトハウスはかなり後になるまで救出任務を承認せず、最終的に7月4日に開始された。
オバマ大統領はその後のインタビューで、米国が人質救出のために可能なことを全て行わなかったというのは不正確だと述べた。オバマの国家安全保障担当補佐官、スーザン・ライスは、2015年の急襲に対する承認プロセスはそれ以上早くすることはできなかったと述べた。
一方トランプは、シリア北部での週末の急襲について説明し、軍のヘリコプターは隠れ家に着陸するまで現在ロシアとシリア軍が支配している領空を飛行したと述べた。
トランプはアル・バグダディについて、「卑劣で暴力的な様子で、逃げ叫ぶ臆病者として」死んだと説明した。
「犬のように死んだ。臆病者のように死んだ」とトランプは27日朝の国民への演説で話した。
トランプは、アル・バグダディが自殺用ベストを起爆させて死んだと述べた。トランプは、アル・バグダディと一緒にいた3人の子供も爆発で死んだと話した。他の11人の幼い子供たちは無傷でその場所から連れ出されたとトランプは語った。
「我々の力の及ぶ範囲は非常に広い」とトランプは話した。トランプはアルカーイダ指導者のウサマ・ビンラディンの息子、ハムザ・ビンラディンの最近の死亡を指摘した。「こうした残忍な怪物は自分の運命から逃れることはないし、神の最後の審判を逃れることはない」
トランプは、「アル・バグダディと彼のために働く負け犬たち」は「自分たちを待ち受けることが全く見当もつかなかった」と述べた。
カール・ミューラーは、トランプの2016年大統領選挙の支持者だったが、大統領は娘の話を知っていたとリパブリック紙に述べた。
「大統領はどんなことがあってもこの男を捕まえていただろうと思う」とカールは話した。