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中国から出国禁止された米国人姉弟、「帰国を切望」

<引用元:USAトゥデイ 2019.9.14

(ワシントン)2人の米国人の若者、ビクター・リウとシンシア・リウは中国に「捕らわれて」おり、中国当局が1年以上出国を阻止しているために失望と落胆を深めている。

「彼らは捕らわれている。家に帰ろうと必死だ。文字通り落胆している」と姉弟のニューヨークの弁護士、デイビッド・プレスマンはUSAトゥデイに語った。

リウ姉弟はいわゆる「出国禁止」の対象となっており、それは彼らだけのことではない。

別の米国市民、ファン・ワンは、中国当局が「虚偽の」訴訟を利用して米国への帰国を妨げているといっている。豪州在住のユアン・シャオリャンは8カ月以上中国からの出国を阻まれており、豪州外務省によると彼女の夫の豪州人はスパイ容疑で逮捕された。

国務省は中国による出国禁止措置が増加していることについて米国人に警告しており、1月3日の渡航情報では、中国当局が出国禁止を使用して米国人を何年も中国に留めるケースがあるとしている。

「中国は出国禁止を強制的に利用して、米国市民を中国政府の捜査に強制的に加わらせ、海外からある人物を中国に帰国させるよう誘い込み、民事紛争の解決で中国側の有利になるように当局を支援している」と国務省は警告した。

ジョージタウン大学法律センター、アジア法律センターのトーマス・ケロッグ所長は、中国政府が長い間出国禁止を利用して、特に人権活動家や他の反体制派の自国民が出国するのを阻止してきたとしている。だが当局は特に中国系の米国人や他国民に嫌がらせするために、そうした戦術を使用することが増えている、と彼は述べた。

「出国禁止を受けた人の正確な数に関して、中国人についても外国人についても、確かな数字は把握できていない。・・・だが非常に大きな数だということは分かっている」とケロッグは話した。何千人もの中国市民がここ数年で出国禁止となっており、外国人の数は不明だと彼は述べた。

ケロッグと他の専門家は、米中貿易戦争の激化で、習近平主席が権力基盤を固めて反対意見を抑えようと取り組むのとともに、その傾向が悪化しているとしている。習は「腐敗」を口実に利用して敵対者を頻繁に粛清し、イスラム教徒に対する大規模な抑圧キャンペーンを監督しており、権力を無期限に握っておくことができるよう任期を廃止してきた。

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リウ姉弟の場合、処理は全く公正ではなかった。

2人は疎遠になっている父親のリウ・チャンミンを中国におびき出すための「粗雑な形の人間の餌」として利用されたのだと、リウ姉弟の弁護士であるプレスマンは述べた。彼は米国の国連副大使として務め、現在はBoies Schiller Flexner弁護士事務所で弁護士をしている。

中国政府は交通銀行元職員のリウを、14億ドルの詐欺計画に関与したとして告発した。リウは2007年に中国から逃亡し、家族とは一切連絡を取っていない。

「この男は何年も前に家族を見捨てました。我々は彼とは連絡を取っておらず、連絡手段も持っていません」とシンシア・リウは2019年5月に感情的なビデオで訴え、それがCBSニュースで放送された

ビクターとシンシアは2018年6月に、高齢の親戚を訪問するために母親のサンドラ・ハンと中国を訪れた。訪中後、ビクター・リウはジョージタウン大学2年生に進級する予定であり、シンシアはニューヨーク市のコンサルティング会社での仕事に復帰する予定だった。

だがハンが拘束されて、子供たちは米国への帰国を禁止され、そうした計画は狂わされた。ビクターとシンシアは中国国内の移動はできるが、国外に出ることができないとプレスマンは述べた。

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