<引用元:インベスターズ・ビジネス・デイリー2018.10.25>社説
(前略)
民主党の新たな執着
民主党が改めて社会主義的な考え方に真剣に執着する中、カール・マルクス生誕200周年と重なって、大統領経済諮問委員会(CEA)は、社会主義下を想定した米国経済に標準経済分析を適用してみることにした。それは地球上で最高に幸せな場所とはならないようだ。
「社会主義の機会費用」という報告書では、こう警告している。「社会主義は米国の政治論において再び流行しつつある。社会主義者を公言する人たちからの詳細な政策提案が議会で、また有権者の多くの中で支持を得つつある」
その数字は非常に恐ろしいものだ。アナリストによると、米国がベネズエラ的な社会主義政策を採用したら大惨事となる。
ところでそうした政策は、サンダース、民主党候補のアレクサンドリア・オカシオコルテス、また民主党の社会主義派が推している他の数十人の今年の民主党候補が称賛してきた。現在民主党の多数が社会主義に夢中になっている。
実際アメリカン・アクション・フォーラムが今年初めに行った世論調査では、民主党の40パーセントは、社会主義が政府にとって最善の形態だとしていることが分かった。他の10パーセントは社会主義と資本主義の両方が最善だとしている。一方、民主党の57パーセントは、社会主義は社会に「プラスの影響」をもたらすと答えた。
ベネズエラのモデル
すると、もし米国でベネズエラ的な社会主義を強制したらどうなるかと質問しても、全く不公平ではない?結局のところベネズエラは、1970年代後半のニカラグア以来、この半球ではもっとも最近完全な社会主義に向かった経済だ。またつい1960年代までは、同国の市民は1人当たりでイギリスの人々よりも裕福だった。
彼らの社会主義は我が国ではどうなるだろうか?
現実のことから始めてみよう。ベネズエラモデルによってもたらされるのは、主要産業の国営化、価格と通貨の管理、配給、不健康、政治的不安定、そして残りの経済全体の広範な政治問題化だ。
CEAの報告書によると、そのような政策によって実質GDPが40パーセント、つまり1人当たり約2万4千ドル急減することにつながる。そしてCEAの推定は非現実的なモデルに基づいたものではない。広範な調査と研究から得られたデータに基づいたものであり、明確に説得力をもって、自由の少ない経済が自由経済よりもはるかにパフォーマンスが悪いことを示している。
「第三の道」はない
社会主義者民主党は不公平だという。ベネズエラは失敗だ。スウェーデン、ノルウェー、デンマーク、そしてフィンランドといった北欧諸国の「第三の道」社会主義はどうなのか?全てが非常に成功している。まるで楽園のようだ。
現在そういった国々で、どんな意味でも「社会主義者」の資格があるところはないのだが。また、北欧諸国は全て、1970年代の疑似社会主義実験から手を引いており、現在はその代わりに財政支出の増加を抑制し、社会保障を民営化し、かつては寛大だった福祉制度を削減し、減税を行い、概して自由市場政策を追求している。
「北欧」モデルは社会主義者ではない
実は現在、北欧諸国は多くの点で米国よりも自由になっている。8月に次のように書いたとおりだ。
「政府の『保証された雇用』はなく、法律で定められた最低賃金はなく、市民は現在の米国よりも医療費の自己負担を多く要求されている」「その上、ヘリテージ財団によると、オバマ政権下でスウェーデンとデンマークは米国よりも経済的な自由度が高いと位置づけられた。ノルウェーはわずかに下回っていた」
(以下略。英語記事の全文はこちら)