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米国務省が隠すパレスチナ難民の虚像に関する報告書とは?

トランプ政権は16日、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)に対する拠出金のおよそ半額の支払いを凍結すると発表している。ワシントン・フリービーコンのアダム・クレド記者は、米国務省が隠すパレスチナ難民の実態に関する機密扱いの報告書との関連を示唆している。

Palestinian boys walk past a United Nations’ run school in the Qalandia refugee camp near Ramallah in the West Bank / Getty Images

UNRWAは、およそ500万人とされるパレスチナ難民に対する教育や支援を提供する国連機関だ。しかし国務省は、実際の難民の数が国連の主張する数字よりはるかに少ないとする機密扱いの報告書を隠しており、それが明らかになれば状況が一変する可能性があるというのだ。

国務省はオバマ政権下で最初に報告書を機密扱いにしており、現在も公開を命じる法令を無視して情報提供と公開を拒んでいるのだと、複数の消息筋がワシントン・フリービーコンに語っている。

ある人物は問題について次のように述べている。

「報告書を機密扱いにすることには全く正当性がないと私は伝えられた。それどころか、この情報を公表したくないと考えているのは国務省の高官であり、それはUNRWAの改革要求へとつながる可能性が高いからだ」

約530万人とされるパレスチナ難民が、実際には約2万人だというのだから、これが事実であるとすれば大きな転換点となると記事では指摘している。

UNRWAは反イスラエルの教材を学校で使用しており、教室にハマスのロケット弾を隠していたことが発覚したケースが少なくとも3回起きているという。

UNRWAに関する報告書については2015年、マーク・カーク元上院議員が国務省に対し議会への提出を求めたことがあったが、国務省は報告書が完成していることを認めず、その後最高機密にした。

カーク氏の元次席補佐官、リチャード・ゴールドバーグ氏は、UNRWAは常に援助の必要な難民が何百万人もいるという虚像を示そうとしていると述べている。ゴールドバーグ氏は報告書を要求する改正案を書いた人物であり、次のように述べている。

「これは毎年莫大な金額を費やしている機関に対して、納税者が監視するという基本的な話だ。我々が援助しているのは難民のための機関か?それともテロと暴力の文化を育成する機関なのだろうか?」

「米国の政策と海外支援という点では道徳的な違いがある。本当の難民に対する米国の支援は一つだ。それは福祉の文化を助成するという支援であり、テロは全く別のものだ」

米国務省は、拠出金1億2500万ドル(約139億円)のうち6500万ドルの支払いを凍結するとしているが、UNRWAの組織改革の必要性などを理由としており、外交的圧力の意図を否定している。

UNRWAには日本もおよそ50億円を拠出している。

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