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反トランプメールで外されたFBI捜査官はフリン氏の聴取も担当

ロシア疑惑に関連して、ワシントンポストとニューヨーク・タイムズは12月3日、モラー特別顧問がある有力捜査官を、トランプ大統領に批判的なメールを交わしていたことを理由に捜査チームから外していたと報道した。ところがその人物は、マイケル・フリン前補佐官の虚偽供述の件とも関係していたことが4日に判明した。

8月にFBI捜査官ピーター・ストラック(Peter Strzok)氏がロシア疑惑の捜査チームから外された理由は、不倫相手であるFBI弁護士のリサ・ページ氏との間で反トランプのメッセージをやり取りししていたことが判明したためだった。

ストラック氏はFBIの人事部門に左遷となっている。

ジャーナリストのサラ・カーター氏がこちらの記事で明らかにしたところによると、ストラック氏は、フリン氏をホワイトハウスで1月24日に聴取した2名の中の1人であった。

また同記事では、元米国情報当局者の話として次のように紹介している。

「ストラックが、反トランプメッセージのために特別捜査から外されたことが最近分かったので、フリンの聴取全体の正確さと信憑性は再検証されるべきであり、疑問視されるべきものとなるだろう」

「最も合理的なことを行おうとするなら、大陪審での聴取に別のFBI特別捜査官を同席させて、ストラックの行った聴取を再評価するということだろう」

「ストラックの(アンドリュー・)マッケイブ(副長官)に対する忠誠心は、揺るぎないものであり、とても有名だった」

「フリンは捜査官にうそをついたとして罪を問われているが、その捜査官というのは特別顧問が性格と中立性を疑問視した人物だ。それは果たして合理的なことだろうか」

ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)の編集委員は、10月にモラー氏の辞任を求める社説を出しており、このサイトでも紹介した。WSJは今回のストラック氏の件を受けて、モラー氏の信頼性を疑問視するという別の社説を出している。

WSJによると、ストラック氏は、ジェームズ・コミーFBI元長官にロシア疑惑の捜査を任される前、ヒラリー・クリントン氏のメール疑惑の捜査を率いていた。ヒラリー氏の聴取に当たったのもストラック氏だった。

そして、ストラック氏の不倫相手のページ氏は、モラー氏とマッケイブFBI副長官の両者の仕事を受け持っていた。マッケイブ氏には、妻がクリントン夫妻と関係する人物から選挙資金の提供を受けていたという利益相反の疑惑がある。

WSJは、「モラー氏はFBIに対する捜査にあまりにも相反する立場であるので、辞任してもっと信頼性のある人物に代わってもらうべきだ」と結論付けている。

また、ワシントン・タイムズの記事によると、下院情報委員会のデビン・ニューネス委員長は、この件にも関連してFBIと司法省の態度に怒りを表している。

ニューネス氏は、イギリスの元スパイであるクリストファー・スティール氏によるロシア疑惑の調査資料をFBIがどのように扱ったのかについての資料を提出するよう、何カ月も前から求めていた。しかし、当局はこれまで様々な理由を付けてこれを拒否してきていた。

ところが、ストラック氏の件が報道されるや否や、当局は態度を変えてきたのだという。また、ニューネス氏は、ストラック氏に関する情報も請求していたが、それについても協力を拒まれていたことを明かしている。ニューネス氏は当局の協力が得られない場合、議会侮辱決議を発行する構えだ。

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