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アメリカ特殊部隊、北朝鮮核施設への対抗策を準備

投稿日:2017年5月4日

<引用元:ワシントン・フリー・ビーコン 2017.5.3>(抄訳)

平壌の核、化学兵器の無力化が戦闘の優先事項 アメリカ特殊作戦軍の司令官が語る

アメリカ特殊作戦軍は将来のあらゆる紛争時に備え北朝鮮の核、ミサイル、そして他の大量破壊兵器施設に対する作戦の実行を準備している、と特殊作戦軍の司令官が火曜日に議会で述べた。

レイモンド・A・トーマス陸軍中将は下院小委員会で、陸海空軍の特殊部隊は朝鮮半島での有事に備えて常設および交代制での配置についていると証言した。

特殊作戦の訓練と準備は戦闘を優先とするものだとトーマスは準備された証言の中で述べた。現在約8,000の特殊部隊兵士が80カ国以上で展開している。

「我々は、あらゆる範囲の事態の作戦への対応を確実に準備するための訓練の道筋を積極的に辿っており、その中で(特殊作戦軍は)、我々の最高の能力(大量破壊兵器への対抗)を含めて、重要な役目を果たすでしょう」と彼は新たな脅威について小委員会に語った。

「我々は、半島とその地域全体でアメリカ(太平洋軍)と(在韓アメリカ軍)への支援を最大限にするため、軍隊の構成と能力を総合的に調べています。これが計画および支援中の私の戦闘優先事項です」

半島での緊張が高い状態の中、司令官のコメントが発表されている。トランプ大統領は、地下核実験がまた行われれば北朝鮮に厳しく対応すると断言している。核実験の準備はこの数週間のうちに確認されてきたとアメリカ当局者は語った。

トランプは日曜日に、中国が北朝鮮に圧力を加えているようだが、もし北朝鮮が再度核実験を実行するなら憤慨するだろうと語った。

「彼がもし核実験を行うなら不満に思う(not happy)でしょう」とトランプはCBSのフェイス・ザ・ネイションの中で語った。彼が「不満(unhappiness )」というのはアメリカ軍が対応するという意味かと尋ねられてトランプは次のように語った。「分かりません。いずれ分るでしょう」

トーマス中将の証言には特殊部隊がどのようなミッションを実行するのかという詳細は含まれていなかった。

特殊作戦軍の報道官は韓国で起こり得る作戦についての質問を太平洋軍司令部に委ねた。

特殊部隊の兵士は、北朝鮮の核兵器と可動型ミサイルのようなミサイル輸送システムの特定と破壊に責任を持つことになるだろう。また彼らは紛争の間、兵器の国外への移動を防ごうとするだろう。

軍事専門家の話では、特殊作戦のミッションには、核および化学兵器施設の位置を爆撃のために収集するインテリジェンスが含まれるということだ。またそれらには兵器の破壊工作、または兵器の盗難や北朝鮮による作動の防止のための施設への直接的な攻撃が含まれる。

ある軍当局者の話では、アメリカの特殊部隊はこれまで原子炉や研究所を含む様々なタイプの核施設に対する秘密作戦の訓練をしてきた。アメリカにはいくつかの北朝鮮の兵器施設のスケールモデルが実践訓練の為に特殊部隊によって建設されてきた。

ほとんどの直接的な秘密行動作戦は、海軍のSEALチーム6や陸軍のデルタフォースのような特殊部隊によって実行されるだろう。

北朝鮮は約20の核爆弾を所有しており、長距離ミサイルに搭載するのに十分な小型の核弾頭を開発中であると考えられている。また化学兵器の備蓄と細菌戦の工作員を持っている。

多くの北朝鮮の核施設は全国の要塞化された場所の地下にあると考えられている。

韓国に対する特殊作戦軍の入れ替えは2月に実施され、第1特殊部隊グループ(空挺)と第75レンジャー連隊が在韓米軍と共同訓練を実施した。

その訓練は、北朝鮮での作戦で経験する起伏の多い地形をシミュレートするために韓国の山間部で実施された。

トーマス中将は証言の中で、統合参謀本部議長である海兵隊のジョセフ・ダンフォード大将が作成した新軍事戦略を参照して、北朝鮮を5つの「現在と今後も続く」軍事的脅威の1つであると確認した。

他の4つの脅威とはテロリズム、ロシア、イラン、中国である。

統合参謀本部のある職員は新戦略について聞かれ、最新の国家軍事戦略は機密であると答えた。「機密(国家軍事戦略)により、敵が対抗戦略を立てることがより困難になり、議長が大統領と国防長官に最善の軍事的助言を行うことができるようになります」とグレッグ・ヒックス海軍大佐は述べた。

命令では「国防省のほとんどのチームメイトと同様、我々にとっても大きな懸念となってきている新たな脅威、つまりならず者国家の北朝鮮の増大する核の脅威に対して最近、もっと焦点を当てたものとなっています」とトーマスは述べた。

韓国の特殊作戦軍は高度な訓練を受けていると言われているが、ステルスのヘリコプターや飛行機といった高度な装備、また他のハイテク、新型兵器が不足している。

ペンタゴンが2016年の2月に発表した北朝鮮軍に関するレポートでは、北朝鮮は核開発を継続しているとされている。

北朝鮮は2015年9月に、ウラニウム濃縮プラントと原子炉を備えた寧辺の核施設は、核戦力を生み出すために改善されたと発表している。

太平洋軍司令部のハリー・ハリス司令官は、先週の議会で北朝鮮はアメリカとアジア太平洋地域の安全に対する喫緊の脅威であると証言した。

「金正恩は核実験の度に、アメリカの都市に対する先制核攻撃能力という彼の目標に近づいており、公然と失敗することも厭わない」とハリスは語った。

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